「フレックスタイム制」と「頑張っている」の謎

この業界には、フレックスタイム制というものがあります。
また日本には、「夜遅くまで残って働いているやつは頑張っている」という考え方があります。
このいびつな関係について、少々述べてみたいと思います。

僕の立ち位置としては、このフレックスタイム制反対なので、
そんな話聞きたくない方は、そっと右上の×ボタンを押してください。

フレックスタイム制とは

フレックスタイム制は、
「コアタイム(例えば10時半~15時半など)に会社にいれば、後は来る時間も帰る時間も自由。」
というものです。
フレックスタイム制は、遅く来た場合、定時以降の時間が残業とカウントされず相殺されていきます。

ここから先読み進めるには、以下の前提条件を頭に入れておいてください。

■前提条件
来る時間が遅ければ、当然帰る時間は遅くなる

夜遅くまで残って働いているやつは頑張っている

日本の評価に要領の良しあしはあまり関係ありません。
「あいつは要領が良い」は悪口にも聞こえます。
愚直にコツコツ、長時間かけてやるのが日本の美学なのでしょう。

一般的な例

大学受験

へらへらしながら彼女つくって、
いつ勉強してるんだろうって人が、
さらっと良い大学に合格すれば
「何か悪いことをやっているに違いない。」です。

反対に、毎日睡眠時間を削って浪人は仮に大学に落ちても
「頑張ったのだから仕方がない」です。

ソフトウェア開発の例

危機的バージョン

■プロジェクト進行中
A君:勤務時間:10:30~23:00 会社滞在時間:12:30
上司「お前いつも遅いけど、大丈夫か?」
A君はプロジェクトと体を心配されます。

B君:勤務時間:9:00~21:30 会社滞在時間:12:30
上司「お前いつも帰るの早いけど、大丈夫か?」
B君はプロジェクトを心配されます。

■プロジェクトが失敗
A君のケース:勤務時間:10:30~23:00 会社滞在時間:12:30
上司「何でもっと状況を報告しなかったんだ!!」
A君は、アラートを投げなかったことを怒られます。

B君のケース:勤務時間:9:00~21:30 会社滞在時間:12:30
上司「間に合わないのに、なんであんなに早く帰ったんだ!!」
B君は、帰宅時間を怒られます。

余裕バージョン

■プロジェクト進行中
A君のケース:勤務時間:10:30~20:00 会社滞在時間:9:30
上司「お前、もうちょっと早く帰れないのか?」
A君は、楽しく飲みに行きます。

B君のケース:勤務時間:9:00~18:30 会社滞在時間:9:30
上司「お前、そんなに早く帰れるならこの仕事も頼む。」
B君は、この世を呪います。

フレックスタイム制の功罪

フレックスタイムぎりぎりの時間に出社し、遅くに帰りましょう。
能率落としてでも遅くに帰る。それが正しい日本の歩き方。


(参考:時間帯と能率の関係)

そんな不思議なフレックスタイム制のお話しでした。
アタマヨワイ。

おわり

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