【マウンティング論】困った時はおたがい様の日本【善意を搾取する人達】

飢えた野良犬に餌をとってあげるべきか餌の取り方を教えてあげるべきか
といった議論があります。

どんな議論をしていただいても構いませんが
そもそも野良犬に餌を与えてはいけません。

と、今日言いたいのはそんな下らない話ではありません。

「困ったときはおたがい様」についてです。

おたがい様貯金

困った時はおたがい様でしょ。
そんなに非協力的だと困った時に誰も助けてくれないよ?

Aさんが困っています。Aさんは一人の力でその問題を解決できません。
Bさんはその解決方法を知っていて解決することもできます。
BさんはそれをCさんにお願いします。
その時の言葉が「困った時はおたがい様」

Cさんは心優しき人で断ることができません。
Cさんは心優しき人で人に何かを頼むことも滅多にありません。
困った時の貯金はすでにたくさんあります。

やってもらって当たり前

Cさんは心にもやもやを抱えながら、
Bさんの仕事をかわりにやってあげました。
冒頭の話では「餌をとってあげる」ことになります。
今後CさんはAさんから似たような事象に出くわした場合、頼まれ続けることになるでしょう。

断ったが最後、人卑人扱いです。

何で前やってくれたのにやってくれないの?
とか
これはあなたの仕事でしょ?

と言われて、貯金もパァです。

無理ゲー

Cさんは心にもやもやを抱えながら「解消方法を教えてあげる」ことを提案します。
冒頭の話では「餌の取り方を教えてあげる」ですね。

するとBさんは言います。
AさんにはAさんの役割があって、今更そんな専門外のことを覚えても仕方がないでしょ?
こういったことは専門であるあなたがやった方が良いし早く済むでしょ。と。

「Bさん、あなたでもできるでしょ?」なんて言ったが最後、心の狭い人間扱いです。
当然、貯金はパァ。

キズナの国と異端の自分

どうやら餌を「とってあげる」も「とり方を教えてあげる」もバッドエンドです。
冒頭の僕の回答である「餌を与えない」は慈愛に満ちたキズナの国ではいささか難しそうです。
この国では「頼み事を断る」は重罪です。
頼まれたが最後もやもやを抱えたままやるしかないというのが実情です。

こんなことでモヤモヤするなんて自分は心が狭いのかな・・・。

おたがい様なんて言ってますが、一方的な場合が多いと思います。
「人」と言う字は、短い方が長い方を支えています。

ちょっとブレイク

さて、このままだと不満を述べただけの記事になってしまいますので
解決策をさがすべく、少しこのモヤモヤについて考察してみます。

  • モヤモヤその1:Cさんに拒否権がない
    頼まれたが最後、拒否権がありません。
    理不尽かもしれませんが事実です。
    能力が高く心優しき人には生きづらい国です。

  • モヤモヤその2:矢印が逆
    お互いさまとかキズナという言葉は、やってあげる側が使うべき言葉です。
    いつからやってもらう側とか第三者の善人が使うようになったのでしょう。

  • モヤモヤその3:Aさんは何をCさんに与えてくれるのか
    モヤモヤしてるのでおそらく、Give and Takeではないんですね。
    Aさんと親しく普段からお世話になってるとかであれば、
    Aさん「お願いしてもいい?」
    Cさん「いいよぉ~」の二つ返事です。

  • モヤモヤその4:割に合わない見返りの無さ
    情けは人のためならず(ほどこせし 情けは人の為ならず 己がこころの 慰めと知れ)や
    冒頭のお互い様もそうですけど、日本は見返りを求めてやる善意に対して厳しいですよね。

まとめ

ちょっと古いドラマですが「逃げ恥」では「善意の搾取(うろ覚え)」なる言葉で正当な対価を要求してました。
まぁ、あくまでドラマですよね。結局、Cさんに回避策はありません。
モヤモヤを精神論で和らげるしかないのかもしれません。

何より一対多のお互い様。Bさんの存在が邪悪です。
本記事はフィクションです。

おわり

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