子孫に美田を残さず

身も蓋もない言い方になりますが日本は世襲制です。

有名企業を見ても同族経営(Wikipedia「同族経営」)だらけです。
実に半数以上が同族企業のようですね。
上場企業の5割超 日本は「同族」大国:日経ビジネス電子版
ものづくり大国日本のものづくりは一部の家族にがっちり固められています。
日本企業代表トヨタは豊田章夫さんですし、工作機械で有名な山崎マザックも山崎さんです。

政治を見ても同じです。
下手したら戦国時代からの有名人ぞろいです。(Wikipedia 親族関係にある政治家一覧)

そんな中、菅さんはすごいですね。
秋田のイチゴ農家生まれで、どうして総理大臣になれるのでしょうか。
相当なやっかみもあったでしょう。
持たざるもの代表として日本を変えていってもらいたいものです。

残せる人たちと長谷川町子さん

さて、タイトルの「子孫に美田を残さず」は言わずと知れた老子の言葉です。
西郷隆盛も「子孫の為に美田を買わず」とうたっています。

しったかぶっていますが、サザエさんの原作を漁っていて昨日見つけた言葉です。
浪平の「子孫に美田を残さず」に対し、カツオが「残せずでしょ?」と言ってオチがつく内容ですが、
長谷川町子さんは偉大ですね。
見事に負け惜しみを皮肉っています。
こういうの好きです。

偉大な人の言葉を借りて、何も残さないと子孫は苦労します。
何より老子も西郷さんも名前を残しています。
西郷隆盛の子孫というだけで一般サラリーマン家庭の僕とは違う人生でしょう。

この日本で何かを成し遂げたくても、親からの引継ぎ要素が必要なケースは往々にしてあります。
特定の地位を得るには先祖から譲り受けた入場券が必要なります。
同族経営の世界で成り上がるというのは、よほど狙わないと不可能です。

残せるハードウェアと残せないソフトウェア

ハードウェアの世界はがっちり家族経営で固められています。
一方ソフトウェアはというと歴史も浅くフリーダムです。

製造業でコツコツ積み上げてお金を稼ぐ国が大半の中、
製造業すっ飛ばしてITで伸びた国があります。インドですね。

インドは未だ身分制度が残っており、
職業を選ぶ自由がないため既得権益者に固められていないITに若者たちが殺到したと言われています。
本当かどうかは知りません。

Microsoftの最高責任者CEOはサティア・ナデラ(Wikipedia)。インド系アメリカ人です。
Googleの最高責任者CEOはサンダー・ピチャイ(Wikipedia)。はたまたインド出身のインド系アメリカ人です。
IBMの最高責任者CEOアルビンド・クリシュナ(Wikipedia)も同じ。

インドにだいぶ持っていかれてます。世襲が難しい世界なのでしょうかね。
ビル・ゲイツのゲイツ家やラリー・ペイジのペイジ家がついでもよさそうなものなんですけどね。
日本代表のIT企業(?)任天堂も初期は同族経営でしたが、
岩田社長以降は取締役会で決める方針に変更したみたいですね。

まとめ

トヨタがなくなることはないでしょうし、
長く世襲を続けてきた世代を超えた世襲のプロたちにぶら下がるのも悪くないと思います。
いくばくかの美田を子孫に残すことができるでしょう。

しかしながら、IT技術は日進月歩でどんどん新しい技術が生まれる世界です。
子供や孫に引き継ぐ頃には陳腐化してしまいます。
同族経営では成り立ちにくいIT企業で成り上がってみるのはいかがでしょうか?
子孫に何も残せませんけど。

子孫に美田を残せず。

おわり

PR

コメント

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です