経験を否定するデータ分析 – データ活用がうまく行かない現場

僕は製造業に勤めており流行りのIoTやらDXをやっています。
なぜ、データ活用が浸透しないのか?
僕はその疑問をずっと抱えています。

今回の記事は僕の頭の中の整理です。
最終的に出る結論も仮説です。

ダラダラ行くのでご興味のある方のみお付き合いください。


IoTもDXも究極の目的は自動化でしょう。
雑に説明すれば2種類の視点です。

①支出を減らす自動化
IT技術を用いて業務そのものを無くしてしまいます。
これまで人を投入してやってきた仕事の全自動化。

②収入を増やす自動化
受注から入金までの流れを自動化できればチャリンチャリンビジネスです。

IoTは①も②もごちゃ混ぜ。色んなものつないでお金にするぞーです。
①は②の一部という言い方もできるので当然といえば当然です。
DXはどちらかと言えば①寄りで領域を絞った印象です。
厳密には違う?個人の感想です。

言葉自体は古くWikipediaによると以下です。
IoTだろうがDXだろうが「IT使えば何か良くなるんじゃね?」的なことしか言っていません。

IoT:1999年にケビン・アシュトン(参考:Wikipedia-モノのインターネット)
DX:2004年にスウェーデンのウメオ大学教授、エリック・ストルターマン(参考:Wikipedia – デジタルトランスフォーメーション)

しかし、色んな自動化をITの巨人たちがデータからニーズを見つけ始めます。
コンテキスト(文脈)が変わってきたという言い方でしょうか。


コンテキスト(文脈)が…と、気取った言い方をしましたが少し気を引きたかっただけです。
事情が変わってきたと言えば明解です。

これまで、「支出を減らす」「収入を増やす」と、二つとも勘・コツ・度胸(KKD)の世界。
経験者がなぜなぜ分析・カスタマージャーニーマップ・PFDなど得意なツールを使って現状とあるべき姿を分析。
ギャップを埋めるための施策を「えいや!!」で投入します。

しかし、「お前らまだKKDに頼ってんの?俺らもっとデータ使ってスマートにやってるぜ」と言い出したのが今。
多くのコンサルタントが飛びつきIoTやらDXやら言葉だけを流行らせます。
飛びついて何も考えず製造業に飛び込んだのが僕。

データ分析自体はアクションが無ければ支出にも収入にもつながりません。
これまでのアクションの根拠が何であったかと考えるとそれは「勘・コツ・度胸」です。
アクションを起こすのは現場の人達でデータ分析者の僕ではない。
僕らは安全な位置から勘・コツ・度胸でしのぎを削ってきたベテラン経験者に対抗しているのか。

「俺の経験ではこういう場合はこうすべき!!」と言ってる人に
「それは違いますね。データではこう出ています。(メガネクイッ)」というようなものです。

これ、アカンやつや。


僕自身、多くの自動化を進めてきました。
やりたくない仕事を減らせるので自動化には現場の人達も協力的でした。

しかしデータ活用という面では行き詰っています。

今の結論としては、
データ活用って、勘やコツ(つまり経験)を否定しているように取られてるのかな?
と、考えています。

狙うべきは「度胸を使いたくない人」もしくは「カン・コツの裏付けが欲しい人」なのかもしれません。

こりゃあ難しい。どうすべきか。

経験を否定するデータ分析 – データ活用がうまく行かない現場

おわり

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