コミュニケーション能力とプログラマーと逆転クオリア

仕事の依頼者が言いました。

四角の上に丸を三つ書いて下さい。

とあるワークショップで行った取り組みの一つです。

ワークショップでの事例

はぃはぃ、色んな答えがあるんでしょ。
それくらいわかりますよ。
と、タカを括って答えた僕の回答はこれ。

ほら普通でしょ?
まぁ、他にもあるとしたらこんな感じかな。

と、思ってまわりを見たら僕は少数派でした。
一番多かったのはこういうの。

・・・いやいや、無理でしょ。

どういう美的感覚してんの?
「四角の上に丸を三つ」でこのバランス?
さすがに、僕の美意識が許さないよ。

すると、一人の人が言いました。

え?君の書いた絵、四角の上じゃなくない?四角の中でしょ。

あちゃー、こんなところで僕の知能指数の高さが出てしまいましたか・・・。
確かに三次元の絵ですからね。
文字通りあなたとは次元が違いますよ。

なんて失礼なこと考えつつ、真面目な僕は真摯に受け止めました。

ん?確かに僕は立体的に考えてしまっている。
これが仕事だったらどうだろう。
完全に作り直しの事故物件。
僕がいくら理屈こねてもお客さんの欲しい物を実現していない。
よく、こんな思い込みの激しい状態でソフトを作ってこれたな・・・。
○| ̄|_ =3 ブッ

以来、謙虚に自身のコミュニケーション能力を見つめ直し、
コミュニケーション能力が高いと自負する人を生暖かく見守るよう心がけています。

余談ですが、丸が四角の上を飛んでるやつは僕的に戦慄を覚えました。
客だったら間違いなく炎上です。

本当に難しいコミュニケーション

話しは変わりますが、良く例に出されるブランコの絵です。


オレゴン大学の何かを引用

日本語版はコレ。

コミュニケーションやソフトウェア開発の難しさをうまくあらわした絵ですが、僕が注目したいのは最初と最後。

顧客自身も欲しいものをちゃんと説明できていません。
つまり要件をまとめる人は行間を読むとかいうレベルではなく、説明者の嘘を見抜かなければなりません。
メンタリスト?

ま、逐一やりたいことをちゃんと聞いてると大変なので、
仕様を片っ端から削り取りぺらっぺらの言葉でまとめて、何となくいい感じにふわっと仕上げる技術が必要です。
あくまで相手にマイナスを悟られないように。

最後に説明してくれた人を労い
全てアナタのお陰で上手く行きました(or上手く行きそうです)。
本当に説明が上手くて助かります。
と、羽のように軽い上っ面だけの謝辞を述べ完了です。

たぶん、それがコミュニケーション能力。
僕はまだ、その域に達していません。

まとめ

ま、コミュニケーションって難しいって話ですよ。
見えてるものですら同じとは限りません。
そして、それを証明することは非常に困難という事実。

そんな、逆転クオリア。

同じ物理的刺激に対し、異なる質的経験(クオリア)が体験されている可能性を考える思考実験
by ウィキペディア

余談ですが、現在ワタクシ「Dr.Stone」にハマっております。
今回の文章は少し影響を受けています。

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おわり

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