「リーダー」と「マネージャー」 の役割


私事ですが7月末の退職日に向け、本日から有給消化に入っています。
まだ次の行き先は決まっていません。
刻一刻と迫る無職の影から目を背け
「プロジェクトマネジメント」の能書きを垂れることにします。

まずは、「リーダー」と「マネージャー」。
この二つの役割について述べていきたいと思います。

「リーダー」と「マネージャー」の役割の違いについて

ドラッカー的解釈

マネジメントは正しく行うことであり、
リーダーシップは正しいことを行うことであると
かの有名なピーター・ドラッカーは言ったそうです。

この定義に当てはめて考えると、
「リーダー」はお客様の要求に対して取るべき戦略や方針を決め
「マネージャー」は正しい仕様、正しい要素技術や人材、
実現可能なスケジュールを準備し実績を評価するということになります。

この定義が妥当かどうかは判断しかねますが、
ソフトウェア開発の順番は以下のようになります。

  1. リーダーが戦略や方針を作る
  2. マネージャーが計画する
  3. プログラマーがプログラムを作る
  4. マネージャーが実績を評価する

リーダーが失敗すると
マネージャーがどれだけ正しく実行していても、
目的地がそもそも間違っているので話になりません。

「戦略の失敗は戦術では取り戻せない」
よく言ったものです。

逆に方針が正しくても
用意された計画が問題だらけであれば結果は燦燦たるもの。
それこそ死の彷徨です。

いずれにせよ「リーダー」も「マネージャー」も重要な役割です。

IPA的解釈

IPAが開催している国家資格「情報処理技術者試験 プロジェクトマネージャー試験」には
実は「プロジェクトリーダー」という表現はありません。
「ITストラテジスト」や「システムアーキテクト」にその役割を担わせる想定なのかもしれません。

“高度IT人材として確立した専門分野をもち、企業の経営戦略に基づいて、ビジネスモデルや企業活動における特定のプロセスについて、情報技術を活用して改革・高度化・最適化するための基本戦略を策定・提案・推進する者。また、組込みシステムの企画及び開発を統括し、新たな価値を実現するための基本戦略を策定・提案・推進する者”

IPA独立行政法人 情報処理技術者試験「ITストラテジスト試験」引用

“高度IT人材として確立した専門分野をもち、ITストラテジストによる提案を受けて、情報システム又は組込みシステムの開発に必要となる要件を定義し、それを実現するためのアーキテクチャを設計し、情報システムについては開発を主導する者”

IPA独立行政法人 情報処理技術者試験「システムアーキテクト試験」引用

“情報システム開発プロジェクトの責任者として、プロジェクト計画の作成、要員などプロジェクト遂行に必要な資源の調達、プロジェクト体制の確立及び予算・納期・品質などの管理を行い、プロジェクトを円滑に運営する者”

IPA独立行政法人 情報処理技術者試験「プロジェクトマネージャ試験」引用

推進する者「ITストラテジスト」
主導する者「システムアーキテクト」
運営する者「プロジェクトマネージャー」

ドラッカーの解釈とおよそ似ているのですが、
リーダーという言葉が出てこない上に知名度の低い前者2資格。
かなり分かり辛くなっています。

ちなみに僕はITストラテジスト保持者ですが、
たいてい宇宙ゴミ扱いです。

ITすと・・・何だっけ?スターダスト?

日本での一般的解釈

一般的な解釈としては以下のような感じではないでしょうか。

リーダー=お客様窓口
マネージャー=何かすごい人

例えばこんな感じ。
X君「本プロジェクトのリーダーを担当させていただきますXです」
Y君「本プロジェクトのマネージャーを務めさせていただきますYです」
お客様「では、連絡窓口はXさんということでよろしいですか?」

窓口のX君はお客様とメンバーに正確に情報を伝える任務がありますので
仕様調整、作業内容の洗い出し、スケジュール作成など「マネジメントの大部分」を担います。
同時にY君の仕事はなくなります。

こうして役割の不明確な「リーダー」と
ハンコを押すだけの「マネージャー」が誕生します。

我が上司のように、暇を持て余した人間はロクなことをしません。
退職願いを書きました – まとめ
一般的に「マネージャー」は「リーダー」より肩書が上なので、何ともはや。

有名な話ですが、「八甲田山 死の彷徨」という小説があります。
上司がリーダー無視して暴走するとても良い理不尽。
ご興味のある方は一読あれ。

二十四日山口大隊長は佐藤特務曹長が田代の道を知っていると話したのを軽率に信用し、
この雪中行軍の指揮官たる神成大尉に相談せず『然らば案内せよ』と命じて暗夜田代へ向け行軍したが、
進路を誤り、駒込川本流に迷い込み一歩も進むことができなくなった。
(新田次郎「八甲田山 死の彷徨」より抜粋)

私見

僕は、「マネージャー」も「リーダー」も「マネージャー兼リーダー」も全てやりました。
それぞれの立場での意見もあります。

○リーダーの立場
マネージャーは目の上のタンコブ。邪魔でしかない。

○マネージャーの立場
リーダーがうまくやっている姿にちょっと疎外感。つい口出ししちゃいます。
逆にトラブってたら不安で、余計な指示をしてしまいます。

○リーダー兼マネージャーの立場
孤独感と寂しさで死んじゃいます。誰か僕に意見をくれ。

しかし「船頭多くして船山に上る」の例にもありますように
1つのプロジェクトに対し似たような役割を、複数の権力者に与えるのは
そろそろやめた方が良いのではないでしょうか。
ちゃんと分業すべきではないでしょうか。
引退した人間の一意見として誰かの心に少しでも響けば幸甚です。

余談ですが
「八甲田山 死の彷徨」の上司のクズっぷりは結構好きです。

おわり


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です