僕はハードの知識もなければ美しい配線やはんだ付けもできません。
その為、システムを構築してものづくりをサポートするしかありません。
しかし、現場からみたらシステムは面倒なものに映ります。
そう、僕らシステム屋は寄生虫。
今回はその辺について少しお話しさせて下さい。
キーボードのわずらわしさ
部品や素材を調達してきて加工し、組付けて検査して梱包。後は出荷を待つのみです。
極論を言うと、システムが無くてもものづくりはできます。
稼働率の改善・品質の改善・運用・保守業務の改善など改善についてはどうでしょう。
これらについても、紙とペンとストップウォッチがあれば大抵のことができます。
ものづくりにも改善にもひょっとしたらシステムなんて必要ないのかもしれません。
実際に全くシステム化されていない工場はごまんとあります。
良くてエクセルで何かを記録している位でしょう。
MS Accessで入力制限したものを作っている場合もあります。
いずれにせよ、紙に書く作業をキーボード入力に変えただけで作業量は減っていません。
僕みたいなシステム屋は紙に書くより、キーボード入力の方が楽です。
しかしバブル世代の職人はキーボードより紙と鉛筆ですし、スマホ世代の若者はタイピングよりフリック。
そもそもキーボード自体が煩わしい存在です。
なので、とりあえず紙に書いて後でまとめてキーボード入力。
キーボード入力自体が余計な作業となり、「この作業さえなければもっと効率上げられるのに」と感じます。
入力しているデータが上手く活用できていなければ最悪ですね。
システムのわずらわしさ
キーボード入力はやめましょう。根本的に悪です。
一歩進んでバーコード・ハンディーターミナルの組み合わせは如何でしょう。
バーコード読み取って画面上でタッチ操作。
ピッ!ピッ!ピッ!で完了です。簡単ですね。
バーコードは誰が作るんですか?そこもシステム化ですか。良いでしょう。
バーコードの発行ソフトを作りましょう。
じゃあ、誰が発行しますか?現場の作業者にやってもらいましょう。
ピッ!ピッ!ピッ!は誰がやりますか?
さすがに作業中にシステム屋が張り付いているわけにもいきません。
これも現場の作業者にやってもらいましょう。
プリンタが紙切れや紙詰まりを起こしました。
システムが予期せぬエラーと言っています。
システムのレスポンスが悪く作業が開始できません。
現場の作業者が操作ミスしたのですが「戻る」ボタンがありません。
マスター画面を開きミスを修正したつもりが大事な情報を消してしまいました。
パソコンを強制終了したらOS自体が立ち上がらなくなりました。
などなど。
現場でコントロールできない問題が多発します。
システムって怖いですね。いよいよ要らないものの気がします。
システム屋のわずらわしさ
システム関連のトラブルが発生すると、
状況を確認して、ログを確認して、データを確認して、プログラムを確認しなければなりません。
プログラムの修正まで必要なものは大変です。
修正・テスト・リリースと時間がかかるイベントが盛りだくさんです。
外部のベンダーに依頼しているならば運任せですね。
慌てて電話したら社員旅行・出張でいないとか、あーだこーだ言い訳して中々対応してくれなかったりとか。
そういったシステム屋のストレスの吐き出し先は現場の作業者です。
いわれのない八つ当たりが発生します。
そんな問題でこっちに連絡してくるな。
その問題はこっち(担当システム)の問題ではない。
ちゃんと現象をはっきりさせてから連絡してこい。
操作方法が悪い。何でそんなことしたんだ。
場合によっては支離滅裂な専門用語を並べ立ててまくしたてます。
こんなんじゃ、システム屋もいらないですね。
まとめ
現場作業者にはシステムに対するネガティブなイメージが染みついているようです。
システム屋は飯食わせてもらっている感謝を忘れず謙虚にいきましょうという事です。
戒め。
おわり
コメントを残す