DXの設計書㉑ – システムリプレイスは簡単?ありえません。

DXをやるにあたっておそらくシステムリプレイスが浮上してくるでしょう。
周りは簡単に言うかもしれません。

パッケージ入れるだけでしょ?

これまでスクラッチ開発でのシステムリプレイスについては何度か述べました。
今回はパッケージを使ったシステムリプレイスについてご説明します。


パッケージでリプレイスする場合もリプレイスの本質は変わりません。
ものすごく大変です。

メイン機能を開発しない分パッケージの方が楽かもしれませんが
つなぎを作らないといけないので結局開発は発生します。

実は、システムリプレイスで成功した例を僕はほぼ見ていません。
基本的には旧システムと新システムが並行稼働しお守や入力の手間は単純に2倍。
メーカーに支払うサポート料も増えます。

リプレイスという以上、一時期は並行稼働させて、どこかのタイミングで終了という構想だと思います。
旧システムがそのまま使われ続け電源が切れる日はサーバーが物理的に壊れる日となります。

この場合は旧をつかって、この場合は新をつかって・・・この場合は新も旧も使って。
運用面は煩雑になりヒューマンエラーは増え、メリットよりデメリットの方が多くなります。

パッケージを入れること自体は簡単です。
使わなくても動いていれば良いわけですから。

しんどいのは旧システムの電源を切ることです。
電源を切るか切らないか、それが問題です。

誰かが電源を切ることを宣言しなければなりません。
この人の評判は著しく落ちます。

あいつのせいで俺はしんどい思いをしている。
あのシステム屋を黙らせろ。現場のこと何もわかっていない。

そんな批判が聞こえます。


さて、嫌われ役になる覚悟はできましたか?

最低限運用が滞らない全ての機能を網羅し
質問に対して全て対処する体制を整えたうえで
最期までフォローする態度で真摯にユーザーと向き合い
これまでより圧倒的に便利になった部分を全力で訴え
電源を切りましょう。

案外、切ってしまえば自分たちで何とかする人です。
しかし一部から嫌というほど責められます。

最低限、今までできていたことができてくれないと困る
機能としては充足していても操作方法が異なればこのセリフです。

負けてはいけません。
電源を再投入しては元の木阿弥です。
折角、新しい方で頑張ってくれている人も旧システムに流れます。

生産性を盾に文句を言ってきます。
全て謝ります。滅多打ちにされてもひたすら謝ります。
心を無にしてただただ殴られます。
非暴力不服従。ガンジータコ殴り。

男はダメですね。
プライドが勝って言い返したりすぐ挫けたりします。


個人的な意見ですが、大型のシステムリプレイスって女性を入れるべきだと思うんですよね。
攻撃や口撃の手も緩みますし。

DXの設計書㉑ – システムリプレイスは簡単?ありえません。

おわり

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