工数見積?嫌いですよ。むしろ大嫌いの部類です。
だってやりたくもない仕事をいつまでにやれるか宣言させられるのですから。
しかも宣言したら守らなくちゃいけない。何この理不尽。
でも、やらないといけないのですよ。
プロジェクトを燃やすコツは色々あります。
初手での発火も可能です。それは見積もりを外すこと。
今回は、見積を外す要因についてご説明したいと思います。
誰が見積もるのか
本題の前にまず誰が見積もるのかについてご説明します。
見積もる人は会社によって異なります。
営業であったり、見積専門部隊であったり、リーダーやマネージャーであったり。
我が社では、リーダーやマネージャークラスが見積もっていました。
といってもプロジェクトに特色がありますので、
何でもかんでも振られるわけではなく「このタイプの仕事はこいつかな?」という感じで振られます。
「Webアプリ」なのか「デスクトップアプリ」なのか「スマホアプリ」なのか、
「メーカー向け」なのか「エンドユーザー向け」なのか
「制御系」なのか「業務系」なのか「エンタープライズ系」なのか
といった感じですかね。
いわゆるその道のプロフェッショナルです。
ただ、見積は勘要素が大半を占めますので、
性格や外的要因が結構影響します。
見積を外す要因
以下をご覧ください。
ビジョンのドキュメントが弱い、あるいは存在しない
× 仕様書が貧弱、または存在しない
× 作業見積が貧弱、または強気
× インテグレーションの予算がない
× UIのイテレーションを行う予算がない
= 神頼みのスケジュール
『アートオブ・プロジェクトマネジメント』 著:Scott Berkun 訳:村上雅章
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なぜ見積を外すのかが今回のテーマですが
上記の例でいうと「作業見積が貧弱、または強気」が相当します。
また、「スケジュールが神頼み」になった時点でプロジェクトは香ばしくなります。
では何故、「作業見積が貧弱、または強気」になってしまうのでしょうか。
理由としていくつかのパターンがあります。
僕が経験した代表的なものを4つほど挙げさせて頂きます。
①その仕事を取りたい事情があった
②その仕事は簡単だとタカをくくっていた
③しがらみが影響した
④体調
詳細<
ケース①:その仕事を取りたい事情があった
例えばこんな感じ
・自分がきっかけで新しい取引が始まりそう
・技術的に興味があり、実績を作っておきたい
・想定外の失注があり、この仕事をとって売り上げ目標に近づけたい
・あっちの仕事をやりたくないので、何とかこっちの仕事をとりたい
・好奇心に逆らえない性格
こういうケースは、後から見積を見直すと到底正気とは思えない係数がかけられていたりします。
(※我々の見積もりは、リスク分という事でフェーズごとに一定の係数をかけたりします)
ケース②:その仕事は簡単だとタカをくくっていた
例えばこんな感じ。
・過去の汎用部品が結構使えそうだから簡単だろう
・どうせ素人が作ったソフトの置き換えだから簡単だろう
・画面数は多いけど、簡単な入出力が中心だからいけるだろう
・単にそういう性格
こういうケースは、見積もるべき作業項目の洗い出しが全然足りていなかったりします。
ケース③:しがらみが影響した
例えば以下のようなものがあります。
・上の人の友人
・企業間で上下関係ができあがっている
・見積担当者が顧客にマウントを取られる性格
こういうケースは、作業項目ごとの作業時間が、ちょっとずつ厳しかったりします。
ケース④:体調
例えば以下のようなものがあります。
・どんより曇っている
・家庭内で心配事がある
・風邪で調子が悪い
こういうケースは、作業時間が所々ビックリするくらい少なく見積もられていたりします。
まとめ
見積を小さく外す分にはどうってことありませんが、大きく外せば工夫しても限界があります。
後はプロジェクト崩壊の6段階説ですかね。
工数見積?大嫌いですよ。でも、やらないわけにはいきませんしね。
おわり
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