リーダー不在の日本

リーダーって何でしょう。マネージャーって何でしょう。

  • ゴールを教えてくれる人
  • 進行方向を決めてくれる人
  • 顧客と折衝する人
  • スケジュールを引いて進捗を確認する人
  • 会議でよく発言する人
  • 会議案内を出して議事録をまとめる人
  • 一番年上の人
  • ただの職位

リーダーシップ論やらマネジメント論やらいろいろありますが、
リーダーとマネージャーの明確な線引きがなく混乱します。


一般に「マネジメントは物事を正しく行う事で、リーダーシップとは正しい事をすること」と言われています。

おそらくドラッカーの著作の内容だと思いますが
その記述があったのは「『7つの習慣 – スティーブン・R・コヴィー』と『人を動かす デール・カーネギー』」です。
引用の引用というね。本家の内容が押さえられていません。

僕もいくつかドラッカーの本を読みましたが、あまりリーダーという言葉が出てきません。
「経営者の条件」という本に関しては、リーダーではなくエグゼクティブという言葉で話が進んでいきます。
タイトルは経営者の条件。本のカテゴリはマネジメント論。

ちなみに本の中で定義されているエグゼクティブはこんな感じです。

今日の組織では、自らの知識あるいは地位のゆえに組織の活動や業績に実質的な貢献をなすべき知識労働者は、
すべてエグゼクティブである。
~~~
したがって経営管理者のほとんどがエグゼクティブである。
しかし現代社会では、経営管理者ではない多くもまたエグゼクティブである。
知識中心の組織すなわち知識組織においては、最近明らかになっているように、
責任ある地位、意思決定を行う地位、権限をもつ地位に、経営管理者だけでなく、
独自の貢献を行う専門家が必要とされるようになっているからである。(ドラッカー著『経営者の条件』)

責任ある地位、意思決定を行う地位、権限をもつ地位にいる専門家のことを言っています。
これが日本的にいうリーダーです。


役割の名前はリーダーでもマネージャーでもエグゼクティブでも何でも良いのですが、
本質的に「正しい事を決められる人」が我が国には少ないように感じます。
全員が口をそろえて言います。

何が正解かわからない

社長が決めてくれないから
他の部署が決めてくれないから
上司が決めてくれないから
お客さんが決めてくれないから
リーダーが決めてくれないから
先輩が決めてくれないから

企業に務めていると様々なワーキンググループと称する会に参加させられます。
理想論を語るだけで何も決まりません。
評論家の集まりと言ったりしますが、そう皮肉る人も評論家の一人です。

リーダー不在

今、日本における大きな課題なのかもしれません。


日本人は怠け者で他責思考が大半です。
しかし、責任を背負わされると「怒られないため」という謎な動機で頑張ります。
「XX日までにこういう手順でXXをやっておいて」と言っておけば大抵大丈夫です。
明確なゴールとその手順、実行可能な納期さえ設定してあげれば率先して仕事を進めてくれます。

しかし日本のリーダー的な位置にいる人は
「抽象的な指示を美学とする」人も多く仕事内容も手順も期限も決めません。
まぁ、期限は決めるかもしれませんが、根拠のないざっくりしたものです。

抽象的なゴール → 抽象的な議論 → 「とりあえず」から始まる行き当たりばったりな仕事

自分がどこまで進んでるのかもよくわからず、日常の簡単にこなせる仕事に逃げます。

今、こっちの仕事が忙しくて・・・

プロジェクトは方向を見定められずうやむやに。
国内のDX(デジタルトランスフォーメーション)活動の大半もきっとそうなります。
もったいないですね。そのリソース全部僕にくれないかなぁ。


日本のリーダーシップの無さはリーダーという言葉や役割の不明確さにあると感じます。
あなたのプロジェクトのリーダーは誰ですか?

リーダー不在の日本

おわり

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