ソフトウェア開発において
超上流工程というのは問題を提議し課題を明らかにしていきます。
一般にソフトウェア開発者とユーザーは会話が通じません。
そこでどちらの知識も持った人が間に入って一つのシステムを作り上げます。
いわゆる通訳ですね。
僕が過去にインド人と仕事をした際、
日本語と英語の壁があり間に通訳が入りました。
通訳と言ってもインド人か日本人かによって全く理解度が変わってきます。
日本人の通訳が入るとこっちサイドはわかりやすいのですがインド人との会話はあまり通じて無さそう。
インド人の通訳が入ると僕は日本語には聞こえるが理解できない言葉に悩まされます。
ソースコードでなら会話ができるという異様な状況。
システム屋とユーザーの間の通訳も同じです。
インド人ほどではありませんが
日本語ネイティブ同士でも開発者とユーザーはあまり言葉が噛み合いません。
そんな状態で超上流工程を進めていきます。楽しいですね。
製造現場でとあるシステムを構築したい場合、
製造サイドがユーザーで、開発サイドがITベンダーです。
通訳と担当者の関係を表にしてみます。
表にするまでもないですね。
業種 | 通訳 | 担当者 |
---|---|---|
ITベンダー | 技術営業 | プログラマー(開発者) |
製造業 | 情シス | 工場作業者(ユーザー) |
製造業サイドは製造業サイドで仲間、
ITベンダーサイドはベンダーサイドで仲間という構図ですが、
実はそうではありません。
IT企業で開発と営業が仲が悪いのは定番です。
一方、製造業は製造と情シスが仲が悪いのも定番です。
情シスはユーザーに近い言葉で話してくれるのでしょうか?
基本的には開発者寄りの第3の言語を使い始めるのでユーザーには遠い存在です。
一方、技術営業はどうでしょう。商売ですので、まだユーザーに近い言葉で話します。
ただ、インド人の通訳と同じでところどころこちらの言葉が通じていません。
僕はこのコミュニケーションの距離に疑問を感じ、
ITベンダーではなく製造業に転職しました。
案外、悪くない選択だったと考えています。
レアキャラなので重宝されます。
おそらく自分のことをわかってくれる
システムを作れる人くらいに思ってくれてるのでしょう。
ぶっちゃけ、みんなが何を言っているのかさっぱりわかりませんけれども。
さて、この立場になると情シス・コンサル・技術営業・プログラマーのアラが目に付くようになります。
参考までにITベンダーサイドの残念なところを挙げていきます。
- 何に困ってますか?と聞きすぎ
- 請負根性丸出し、質問攻めで外堀埋めすぎ
- 無理を言うと言い訳しすぎ
- ツッコまれたらうろたえすぎ
次に製造サイドの残念なところを挙げていきます。
- システム屋にビビりすぎ
- 課題設定を小難しくしようとしすぎ
- 安易にバズワード技術で話を合わせようとしすぎ
- システムにアレルギー反応出しすぎ
とりあえず、この辺にしておきます。
何に困ってますか?
僕は3流なので聞いちゃいます。
最近の僕のお気に入り珍回答は「機械学習にかければ在庫減らせる?」です。
ちょっと前は「このデータをIoTすれば色々見えるんじゃない?」です。
IoTは動詞だったんですね。こういうの好きー。
超上流を目指すあなた。
何に困ってますか?と聞くのは3流です。
よくわからない返答でも、もらえたらまだマシな方で、
普通警戒してるので自分をさらけ出す用なことはしません。
「何ができるんですか?」と聞き返されます。
工場を見させてください。100個提案しますよ。
くらい言ってもらえるとありがたいんですよね。
いや、言い過ぎですね。
3つくらいで良いです。
何に困ってますか? → 何ができますか? → 何でもできますよ。
なんだかなぁ。
何に困ってますか?と聞くことが超上流と考える3流
おわり
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