PDCAサイクル。
最も有名なサイクルの一つでPlan(計画),Do(実行),Check(評価),Act(処置)の頭文字を取ったものです。
PDSというのもあります。
Plan(計画),Do(実行),See(振り返り)です。
PDSAもあります。デミング賞で有名なデミングさん発案ですね。
Plan(計画),Do(実行),Study(評価),Act(改善)です。
色々亜種がありますが、最も有名なのはPDCAサイクルでしょう。
誰もかれもが「PDCAを回せてない」と言います。
無理があると思います。
PDCAサイクルという以上、サイクルを回すことが前提です。
要件定義やら方針と書かれた資料には何となくサイクルになっている絵が記載されています。
サイクルになっていれば、およその人がPDCAサイクルを想定します。
ちょっと安直すぎますね。
ISO27001の通称ISMSの要求事項にはPDCAサイクルに沿った形でガイドラインが出来上がっています。
僕が知る中でかなりしっかりと出来上がったPDCAサイクルです。
PDCAのPであるリスクアセスメントして対応計画を立てます。
何とか乗り切りDoでリスク対応をします。
PDCAサイクルに従うとお次はCheckですね。
いわゆる内部監査・外部監査があります。
指摘事項をもらってAの処置・改善を行います。
ざっくりといえばこんな感じ。
2周目。1周目の疲労を残し満身創痍の状態で再度膨大な量のリスクアセスメントを見直します。
何とか実施して監査を受け改善を行います。
3周目,4周目・・・。地獄です。
ハツカネズミがクルクルカラカラ走り続ける感じ?
人を人とも思わない鬼畜サイクルです。
とはいえ、一番よく出来上がっているPDCAサイクル。
次第に改善ネタも尽きます。
一般に業務改善などにもこのPDCAサイクルを当てはめようとします。
改善のサイクルが回っているというのは良いことだと思いますが、
よほどのモチベーションが無いと継続することはできません。
特にISMSのようにそれぞれ明確なイベントが無いと、
今PDCAのどこにいるのかを意識することもありません。
とはいえ、みなさんの資料にはPDCAサイクルが何となく回っている絵が描かれています。
PDCAサイクルの絵が無いと、有識者の方々からご指導をいただくのでしょう。
PDCAサイクルを回すべきじゃないか?
100万回聞いた。
一周回れば優秀です。
通常自分がどこの位置にいるかわからないまま
なし崩しにプロジェクトが進みサイクルは一周も回らず終了します。
どうしてもPDCAサイクルの構築をプロジェクトのゴールにしたいのであれば、
P,D,C,Aのそれぞれに対しイベントを設定することですね。
しかし、プロジェクトは進捗が測定できる到達目標があってはじめて成り立ちます。
PDCAサイクルを回す!!のようなプロセスの構築がゴールという謎プロジェクトは失敗します。
戦略の失敗は戦術では取り戻せません。
勿体ないなぁ。
PDCAを構築するという謎プロジェクト – 無理があります
おわり
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