何を変えるのか、何に変えるのか、どのように変えるのか
The Goal の一文です。
前回の記事では個別の作業単位に分割することについて説明しました。
言うは易し、行うは難しです。
迷いが生じる2つの要素があります。
- どこまで耕やせばよいのか自信がない
- 作業の数が多すぎて正しく洗い出せる自信がない
残念ながらプロジェクトを完成させるには、ゴールの設定とすべての手順の踏破が必要です。
明文化するかしないかの違いだけで必ず実施することになります。
ゴールがふわふわしていると自分を見失います。
心を病む前に、自分の中のDXのゴールを決めましょう。
耕す畑のサイズを決めるのです。
「何を変えるのか、何に変えるのか、どのように変えるのか」を明確にし、
そこから逸脱するあるべき論やそもそも論はバッサリ切る覚悟をします。
「全体最適の視点であるべき姿の定義」で詰まると個別の業務に視点を変えて改善を考え、
周囲から言われてまたあるべき姿を考え始め・・・。
何日も同じところをぐるぐる回ります。
自分の手に負える範囲がどこかを知る必要があります。
- 組織・ビジネスモデルのDX
- 業務のDX
- 作業のDX
どの範囲に手を出すのかを決めます。
作業のDX
例えば、「紙でやっている作業をデジタル化する」であれば作業のDXですね。
帳票一つ無くすだけでDXと呼べば良いのです。
Microsoft Accessや
データベースを用いたクライアントサーバーシステム
WebDBのようなサービスを使うかもしれません。
ぶっちゃけエクセル管理とさほど変わらない。それでも良いと思います。
「紙を廃止する」デジタイゼーションDX。
業務のDX
人手でやっている作業を自動化するのであれば業務のDXですね。
何の変哲もないシステム化ですが、DXと呼べば良いのです。
帳票だけでなくアナログでやっている段取作業やらも含まれます。
入力作業自動化はRPAを使うのが流行りみたいですね。
各種の問い合わせにはチャットボットですか。
結局、自動化のためのメンテナンスが増えます。それでも良いと思います。
「人の作業を廃止する」デジタライゼーションDX。
業務丸ごとシステム上で完結させるというのもありですね。
一般的な業務であれば何等かのパッケージソフトがあるでしょう。
特殊なものであれば、ノーコード、ローコードと呼ばれるもので開発。
メールやチャット・Web会議などのコミュニケーション、
スケジュール管理やTodo管理のような日常の業務管理はビジネスチャットで完結します。
凝った使い方をすれば、全ての業務がビジネスチャットで完結する人もいます。
ソフトウェア開発の業務であれば
Todo管理、Issue管理、スケジュール管理、バージョン管理、ドキュメント管理
これらがすべてGitHubやGitLabで完結します。
「ツールをうまく使いこなす」がメインになるでしょう。
「前の方が良かった」と、変えたくない人から怒涛の抵抗にあいます。
「管理を統合する」業務のDX。
組織・ビジネスモデルのDX
組織のDXを狙っているのであれば大仕事です。Git Labハンドブックが参考になります。
企業活動の大半がハンドブックになっています。
https://about.gitlab.com/handbook/
ざっと読んでいくだけでも面白いのです。
今では当たり前になってしまいましたがビジネスモデルのDXであれば、以下のようなものでしょう。
広告の考え方を根底から覆したGoogleの検索エンジン。
小売業を根こそぎ奪おうとしているAmazon。
デリバリーの意味を再構築したウーバーイーツ。
システムをつくるというより、会社やビジネスをつくるという話。
サラリーマンとしてやらずに起業した方が良いと思います。
組織まるごとDXとビジネスモデルDX.
自分がどこを狙っているのかを定めれば、
周囲の意見に振り回されることも少なくなります。
何を変えるのですか?
作業?業務?組織?ビジネスモデル?決めてください。
抽象度の問題ではなく、人によって得意な範囲があると思います。
組織やビジネスモデルを考える方が得意な人もいます。
具体的な組織・ビジネスモデルや業務や作業を取り出し、
完成形とそこに至るまでの道のりを具体的にイメージします。
論理においては何ひとつ偶然ではない。
・・・
思考は、思考される状況が可能であることを含んでいる。思考しうることはまた可能なことでもある。
・・・
思考しえぬことをわれわれは思考することはできない。それゆえ、思考しえぬことをわれわれは語ることもできない。
ウィトゲンシュタイン『論理哲学論考』より
具体的にイメージできないものは実現できません。
自分のゴールをイメージせよ
おわり
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